お世辞はいらない ( We Don't Need Compliments )
蓮如さまは「みんながやってきて、私を喜ばせようと思って、いろいろな話をしてくれるが、何を聞いても私は心なごむ思いがしない。一人でもよいから阿弥陀如来の明るい眼をいただく人が現れたことを私は聞きたい」と、独り言のように言われた。蓮如さまは、「みんなを阿弥陀如来の明るい眼に導こうとすることに、生き甲斐を感じる人生を送りたい」と述懐されていた。
【 現代語訳 『 蓮如上人御一代記聞書 』 高松信英 法蔵館 】
蓮如上人は、一人でも多くの人に阿弥陀如来に救われてほしいと願っておられました。だからこそ、阿弥陀如来の救いに導くことに生き甲斐を感じる人生を送りたいと、心中に秘めた思いを述べられたのでした。上人を喜ばせようとのお世辞は不要です。
本当に素晴らしい人 ( A Really Wonderful Person )
蓮如さまは教えられた。「この世の中を上手に立ちまわる偉い人でも、阿弥陀如来の明るい眼(まなこ)に背を向けている人は、自分の都合で働く人だから、本当に信用することはできない。たとい、片目がつぶれ、歩くことも困難な人であっても、阿弥陀如来の眼をいただいている人は、本当に頼りにすることのできる素晴らしい人である」と。
【 現代語訳 『 蓮如上人御一代記聞書 』 高松信英 法蔵館 】
阿弥陀如来の明るい眼に背を向けている人、つまり、まだ阿弥陀如来に救われていない人は、本当に信用することができない。しかし、阿弥陀如来の明るい眼をいただいている人、つまり、阿弥陀如来に救われている人は、本当に頼りにできる人である、と言われます。阿弥陀如来に救われるように、誰もがひたすら精進したいものです。