お慈悲のままに

日々、思ったことを綴っていきます~(ちょっと英語もまじえて)。私の趣味は‘英語を楽しむこと’です。その一環として少し英語を取り入れることにしました。

ブーメランのように ( Like a Boomerang ) 

 剣をとる者はみな、剣で滅びる。                         

         マタイによる福音書新約聖書)                 

 暴力で事を解決しようとする者は、いずれ暴力でなぎ倒される。暴力は何も生まない。同じように、金で身を立てる者は金で身を滅ぼす。まるでブーメランのように。が、そうした宿痾から言葉の力で脱出する人もまた、同じ言葉の力で崩壊することがある。人生の苦難は、言葉を得ることで解消されるわけではない。人は同じ苦難にこんどは言葉の世界でぶち当たる。( 折々のことば 朝日新聞コラム 鷲田清一 )          

 

 書かれていますように、人は剣は剣で、暴力は暴力で、金は金で、言葉は言葉で身を滅ぼします。仏教では、このような自業自得を、「因果応報(前世や過去の行いの善悪に応じて必ずその報いがあるということ『明鏡国語辞典』)」と教えています。          

 ことわざに「まかぬ種は生えぬ( You must sow before you reap. )」とか、「まいた種は刈らねばならぬ ( As you sow, so you reap. )」と言われる通りです。           

 

 補足:「ブーメラン」の意味は(広辞苑によりますと)「オーストラリアの先住民の使う木製の狩猟用飛び道具。「く」の字形で、投げると回転しながら飛んで手元にもどる」ことです。「因果応報」でいう善・悪の意味は含みません。                 

 宿痾(しゅくあ);ながい間なおらない病気。持病。