『ありがたい深い話』( Edifying Deep Sermons )(5)
かけがえのない命と人生の尊さを、亡くなった人は語りかけてくださいます。そして残された私たちは、こころの底深く願います。この世での勤めを終えた暁には、かの安楽の浄土で倶(とも)にお会いすることを。
「倶会一処(くえいっしょ)」。こけむした古いお墓には、このことばが多く刻まれています。愛別離苦の身にも、悲しみを越えて行くことのできる尊い教えを授かって、生かされている私たちなのです。(富山市 真宗大谷派報光寺住職 入部法純)
「南無阿弥陀仏」の六字の名号を如来より頂いた人は皆、死後、浄土で再会できると教えられています。これを、「倶会一処 (阿弥陀仏の浄土に往生して、浄土の人々と倶に一処に会同すること)<You attain birth in the Pure Land after death, and get together with those who are there. >」と言います。
もう既に亡くなってしまった懐かしい人たちと、再び会えるとは、何と喜ばしいことでしょう。偏に阿弥陀如来のお力のお陰です。