お慈悲のままに

日々、思ったことを綴っていきます~(ちょっと英語もまじえて)。私の趣味は‘英語を楽しむこと’です。その一環として少し英語を取り入れることにしました。

『ありがたい深い話』( Edifying Deep Sermons )(6)

 「本願力にあいぬれば むなしくすぐるひとぞなき・・」と詩(うた)い、信心の人は「むなしく生死にとどまることなし」と、親鸞は述べます。                

 人と生まれて、虚しく一生を終わりたくない― 、これこそ人としての一大事であります。「成功も失敗も夢のごとく過ぎてゆく間に、夢でないものに出遇わなくてはならない」(安田理深師)。                                    

 虚しさの漂う今日の時代、こころして味わう言葉ではないでしょうか。(黒部市 真宗大谷派明源寺住職 辻俊明)                             

 

 「成功も失敗も夢のごとく過ぎてゆきます」。どのように過ごそうとも、その過ごし方にかかわらず一生は夢のごとく過ぎ去ります。古歌に、「夢の世に 夢見て暮らす 夢人が 夢ものがたり するも夢かな」と詠われていますように、正に人生は夢、幻のようにはかないものです。                                   

 親鸞聖人は「本願力にあいぬればむなしくすぐるひとぞなき。( No one lives in vain if

he meets the power of the Primal Vow. )と詩われました。夢でないもの、すなわち阿弥陀如来の本願力に出遇えば信心の人となり、夢の世から抜け出すことができるのです。本願力との出遇いが最も大事であると知らされます。