お慈悲のままに

日々、思ったことを綴っていきます~(ちょっと英語もまじえて)。私の趣味は‘英語を楽しむこと’です。その一環として少し英語を取り入れることにしました。

やり直しのきかない人生ですが ( Though You Cannot Live Your Life Again )

  やり直しのきかない人生だが 見直すことはできる (金子大榮)

 人間だけは、過去・現在・未来の三世を通して生きています。過去の出来事を愚痴ったり後悔して生きているのです。また、未来の生き方に不安や恐怖を感じるのが人間です。確かなことは、そういう思いの中にあって、身の事実は今ここに生きているということです。今日の時代を考えますと後期高齢者問題が大きな課題になっています。病気や老いの問題は深刻です。そこには人間の孤独が見え隠れしています。「孤独を楽しむ」と言う人は孤独ではないと思います。

 そんな中、金子大榮(かねこだいえい)先生は、人生はやり直すことはできないが、見直すことはできると言われています。「病気になったら病人になりなさい」とも言われています。身の事実に樹(た)つということです。

 北海道の坊守さんで、ガン宣告を受けた鈴木章子(あやこ)さんは、苦しみの中から病気である身の事実を受け止め、ガンのお陰で人生を見直すことができたと言われました。章子さんは、「念仏の教えによってガンと共に人生の出発ができた」と言われるのです。

     【 『 ひとくち法話 』   中村 薫   法蔵館   】

 

 人は病気になったり、年老いたりしても、人生をやり直すことはできませんが、見直すことはできます。

 何か病気になった時。その苦しみから逃げていると、苦しみは追いかけてくるものです。そうではなく、その苦しみをしっかりと受け止めて、耐えることも必要であります。その上で、自分のできることをやっていくことで、何か良い発想も生まれ、その結果、苦が苦でなくなるのです。

 人生を見直すことで、生きる力が湧いてくるものです。( By going over the life, the

power to live will surge up. )