相手を疑わず、素直な心で聞く ( We Should not Doubt a Companion , and Listen to Him Meekly )
きくといふは、本願を聞きて疑ふこころなきを「聞」といふなり(一念多念文意)
「阿弥陀さまの声(教え)を疑う心を持たずに聞くことこそ、〝聞”というのである」と親鸞はいいます。疑いのない素直な心で教えをいただくことができたとき、初めて真理にたどりつけるのです。
私たちは相手の言葉を聞いているつもりでも、いつの間にか自分の思いや感情がそれを上回ってしまうことがあります。相手に対して疑いの心を持っていると、自分のためにかけてくれた言葉にさえ、「私を陥れようとしているのかもしれない」など、曲がった解釈をしてしまいかねません。
他人の話を聞くとき、まずは、自分の考えを挟まずに素直な心で受け取ってみましょう。きっと、言葉だけでなく、相手の思いまで理解できるはずです。
【 『 繰り返し読みたい 親鸞 』 監修;釈 徹宗 リベラル社 】
本願を聞くということは、「本願を聞いて疑う心がないこと」だと言われます。このことを実践できれば心理にたどりつけるのだと教えられます。
聞法だけに止まらず、日常においても、他人の話を聞くときは、疑いの心を持たないようにすることが大事だといわれるのです。疑いの心を持っていると、素直に相手の言うことが『その通り、その通り』と聞けないからです。書かれていますように、「自分の考えを挟まずに素直な心で受け取ってみること」が大切なのですね。