人生を楽しまないのは、恥ずべきこと (It Is Shamefulness that We don’t Enjoy Our Lives)
- 自分を大切にする、とはこういうこと
個人を大切にする。自分の考えを、大切にする。
個人主義は、一人ひとりの人間の価値や権利を尊く思ってくれる。すばらしい!
自分の夢を、自分で描く。自分の目標を、はっきり持って実行する。
人生にとって、いちばん大事なことは、その自分の夢や希望を、やり抜く力だ。
大いに、よろしい主義である。が、あまり、自分、自分と、自分の世界ばかりにとじこもってしまうと、まわりに、たくさんの人がいるのが、見えなくなる。
自分一人のことしか、見えない、孤独の闇に、いつの間にか、もぐり込む。
快(たの)しまざることを、恥ずべし (教行信証)
自分を大切にするとは、自分の考えを大切にすることではない。自分が幸福になることだ。孤立しないで、みんなとともに極(ご)く楽しく生きることだ。親鸞は、たった一度の人生を楽しまないのは、もっとも恥ずべきことだ……..と。
【 (超訳)『こころに響く 親鸞の言葉』 境野勝悟 三笠書房 】
『教行信証』には、「人生を楽しまないのは、恥ずべきこと」だと書かれているのですね。
ところで、お釈迦さまは、『涅槃経』に、「人間界に生まれる者は爪の上の土のごとし」と説かれているといわれます。人間のこの世に生まれ出る確率の少なさに驚きます。
だからこそ、生まれ難い人間界に生まれてこその人生なのですから、親鸞聖人が言われるように「たった一度の人生を楽しまないのは恥ずべきことだ」と教えられます。