蓮如さまは大阪の御坊で、集まった人々に話された。「この世の中には、秘事、秘伝だといって、わけのわからないものを気違いのように信じ込んでいるものが多いが、そのようなものは、みんなたいしたものではない。阿弥陀如来の明るい眼に頭が下がった者は、どんな駄目人間でもよみがえる、これほどの秘事秘伝がこの世にあろうか」と。
【 現代語訳 『 蓮如上人御一代記聞書 』 高松信英 法蔵館 】
秘事(秘密のこと)、 秘伝(秘密にして容易に伝えない奥義)
蓮如上人は、阿弥陀如来に救われた身になった人には、これほどの秘事、秘伝があっただろうかと言われました。これこそ最高の不思議だということですね。