お慈悲のままに

日々、思ったことを綴っていきます~(ちょっと英語もまじえて)。私の趣味は‘英語を楽しむこと’です。その一環として少し英語を取り入れることにしました。

To Grasp and Never Abandon(摂取不捨)(2)

 また、親鸞聖人の左訓には(「摂取不捨」の意味を)、「ひとたびとりて永く捨てぬなり」(『註釈版聖典』五七一頁脚註)ともあります。ひとたび阿弥陀さまの御手(みて)に抱かれた者は、ずっと捨てられることはないのです。私たちは、いつ、どのような状況で、阿弥陀さまのことを忘れてしまうかわかりません。私のお寺の総代さんが、次のような相談をしてくれたことがあります。「妻はご法義を喜び、お念仏を喜んでいたのに、認知症で今や仏壇に向かうことさえ忘れています。どうしたらいいでしょう」というものでしたが、確かこう答えたと記憶します。「私たちが阿弥陀さまのことを忘れることになったとしても、阿弥陀さまの方は、ずっと忘れることはありませんよ」と。                 
 「お念仏ひとつで、どうしてさとりをひらくことができるのだろう」と疑問に思うなら、その答えが「摂取不捨」です。ひとたび阿弥陀さまに抱かれた者は、必ず仏になるのです。念仏申す身にならせていただいたことは、すでに摂取の光明に抱かれた証しです。だから必ず仏にならせていただくのです。      
     【 『珠玉のことばたち』  満井 秀城  】         
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 「摂取不捨」(「摂取して捨てたまわず」)。本当に心強い言葉です。真に安心できますね。 
( How reassuring the phrase “to grasp and never abandon” is ! We can be heartily
relieved , can’t we ? )