2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧
よきこころのおこるも、宿善のもよほすゆえなり(歎異抄) 私たちはよいことが起これば、有頂天になって喜びます。悪いことがあれば落ち込み、どうしようもない怒りを他人にぶつけてしまうこともあるでしょう。しかし、仏教においては、よいことも悪いことも…
善知識・同行にはしたしみちかづけとこそ説きおかれて候へ (親鸞聖人御消息) 「善知識」とは、よき友や、自分のことをよく知ってくれている人、教え導く人のこと、「同行」は同じ教えのもとに結ばれた仲間を指す言葉です。親鸞は善知識や同行とは親しみ、…
「他力本願」という言葉は日常的にもよく使われますが、本来は浄土仏教の根幹となる思想を表すもので、「阿弥陀さまの本願(他力)の力(によって救われる)」ということを意味します。 浄土仏教の根本経典である「無量寿経」には、「浄土に生まれたいと願っ…
善人なほもって往生をとぐ。いはんや悪人をや (歎異抄) 「善人でさえ浄土に往生できるのだから、まして悪人ならばいうまでもない」というこの言葉は、『歎異抄』の中でも最も有名なものの1つです。初めてこの言葉を聞く人は疑問を感じるかもしれませんが、…
親鸞は弟子一人ももたず候ふ (歎異抄) 親鸞には「歎異抄」の著者とされる唯円(ゆいえん)のほか、多くの弟子がいました。しかし、親鸞は「弟子は一人も持っていない」というのです。それは、仏さまの前ではどんな人も同じ道を歩む者であり、そこに優劣な…