2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧
今日は平成最後の日です。少し、浄土真宗の歴史を振り返ってみました。 平安時代末期に法然上人が浄土宗を興されました。そして鎌倉時代に入り、親鸞聖人がその教えをより詳細に表すために、真の一字を入れて浄土真宗とされ、その開祖となられました。その後…
蓮如上人は、「弥陀にお任せする信心ただ一つで仏になる」(『御一代記聞書』)と言っておられますが、「如来にお任せする信心」とは具体的にどういうことでしょう。 親鸞聖人は『唯信鈔文意』の中で「『聞』はきくといふ、信心をあらはす御(み)のりなり」…
“心ここに在(あ)らざれば 視(み)れども見えず 聴けども聞こえず”という言葉を目にしたことがあります。わたくしたちはあまりにも偉大なもの、素晴らしいものは、自分の全知力を傾注しても、その全体像を認識することは極めて難しいことです。また、見た…
先日、フランスのノートルダム大聖堂で大規模な火災が発生しました。「ノートルダム」はフランス語で「我々の貴婦人」を意味し、大聖堂は聖母マリアに捧げられたものだそうです。聖母マリアはイエス・キリストの母ですから、祭壇などにマリア像などがあった…
では、(親鸞)聖人のようにお念仏を申しつつ、静かに臨終を迎えなければ救われないのかといえば、決してそうではありません。平常からお聴聞(聞法)を重ね、阿弥陀如来のご信心を得たならば、どのような状況であろうとも間違いなく往生が定まるご本願です…
「昨今は宗教、特に仏教が厳しく問われています。……… 時代遅れだ、死後のことばかりだ、等の声をよく耳にします。しかし浄土真宗はいつの時代でも誰にでも受け入れられる教えです」。これは藤井邦麿師の言葉です。ここで、「死後のことばかりだ」との声に注…
お釈迦さまといえば、誰もが知る仏教の開祖です。6年間にわたる難行、苦行の末、35歳の時、悟りの52位と言われる52段目の最高の悟り、即ち「仏の悟り」を開かれました。そして「仏と仏とあい念じたまう(仏仏相念)」という言葉が表すように、お釈迦さまは、…
南無阿弥陀仏ということは、私たちが如来様に向かって言うよりも前に、如来様の方から自分自身を名乗り、私たちを喚ばれている言葉なんです。だから、私どもが言っている南無阿弥陀仏は、その如来様の呼び声の反響だと言ってもよいですね。私たちよりも先に…
桜前線がどんどん北の方へ移動しています。私の住む地域でも、今、見頃の時期を迎えています。その上この季節、山桜の開花も間もなくだろうと楽しみです。 あれを見よ 深山の桜 咲きにけり 真心尽くせ 人知らずとも(詠み人知らず) 奥深い山に、人知れず咲…
人生が順調な時は、知らず知らずのうちに、この生活環境は“オレの才能”“オレの努力”という「オレ我(が)」(自我)意識が頭を持ち上げてきます。とても“おかげさま”という心が持てません。わたくしたちは日常生活で頭を下げることはあっても頭が下がること…
この信心は自分の努力で掴(つか)んだものではありませんから、100パーセント阿弥陀如来からの賜り物です。変質したり無くなったりするものではありません。生涯煩悩を断つことのできない凡夫の身であっても、その信心を獲(え)ることによって“正(まさ)…