2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧
甲斐和里子さんの歌の一首に次の歌があります。 「一輪の花をかざして今日もまた浄土へ帰る旅を続けん」 ( Today too, with the flower of the Name in my mind, I will go on journeying to the Pure Land. ) この歌は、私の好きな歌の一首で、これまで何度…
限られた人生の中で、本当に人間として生まれた意義を全うして生き、いのちを終えさせていただくということは、たいへん大事なことだと思います。 それは、ただ単に、楽しく自分だけが満足していのちを終えるということではなくて、いろいろなつながりの上で…
百花春至って誰が為にか開く 碧巌録(へきがんろく) 春になれば咲き、夏がくれば咲く花々。その美しさは、私たちの心を潤してくれるものです。ところで、咲き誇る百花は、いったい何のために咲いているのでしょうか。 花は誰かのために咲いているわけではあ…
親鸞聖人は『高僧和讃』の中に、 弘誓のちからをかぶらずは いずれのときにか娑婆をいでん 仏恩ふかくおもひつつ つねに弥陀を念ずべし という一首を作っていらっしゃいます。意訳すると「阿弥陀如来の広大な本願の力を蒙(こうむ)ることがないならば、いっ…
「自力で成した善行をたのんで往生しようとしている善人は、ひとすじに本願他力(にまかせなさいといわれている本願)を受け入れる信心が欠けていますから、阿弥陀仏の本願に背いています。けれども、そういう人も、自力をたのむこころを改めて、本願他力を…
今月、6月でブログを始めて7年が経ちます。始めた動機は、浄土真宗の教えを少しでも広める役に立てればいいなという思いからです。 そのためには、当然公開することになりますが、この場合の利点は、誰に読まれても恥ずかしくないよう、表現や言葉遣いに気を…
今月初旬、東京都練馬区で、70代の父親が40代の長男を殺害するという事件がありました。長男は家庭内暴力を起こしていて、両親に対し度々暴力を振るい、反感を抱いていたといわれます。長男が発したと言われる「勝手に産みやがって」という暴言に、その反感…
浄土真宗で、教えを受ける、お念仏の生活をするということについて、いろいろな面から味わうことができますが、私は、一口にいって、喜びであると思います。 (略) 浄土真宗の喜びは、…………. 真実の教えに遇った喜び、真実を聞かせていただいた喜びにほかな…
「ああおもしろかった」と臨終の際にどこまで言えるかが、限りある生の勝ち負けを決めるものさしだと私自身は思っている。 筑柴哲也 あえて「勝ち負け」と言うなら、との但(ただ)し書きをつけて、ジャーナリストはこう書く。社会的な活動も同じで、いくら…
主人公 / 無門関 唐代に生きた師彦(しげん)和尚は、毎日自分自身に「主人公」と声をかけて、自分で「はい」と答えていたと言います。 そして「しっかり目を開けておれよ」「どんなときも、他人に騙されてはならんぞ」と、自分に言っていました。 当たり前…