2013-01-01から1年間の記事一覧
明治四十年、小学一年生に入学当時、担任の先生から教えられた雀の童謡に、 雀、雀、今日もまた くらい道をただ一人 林の奥の竹やぶの さみしいところへ帰るのか いいえ、いいえ、あそこには 父様、母様まっている たのしいお内(うち)がありまする さよう…
※「この信心起こりぬるうえは、口業には、たといときどき念仏すとも常念仏の衆生にてあるべきなり。三縁のなかに、『口につねに、身につねに』(定善義)と釈する、このこころなり。仏の三業の功徳を信ずるゆえに、衆生の三業、如来の仏智と一体にして、仏の…
本願力にあいぬれば 空しく過ぐる人ぞなき(東井義雄) 部屋に掛かっている月めくりのカレンダーも、今はもう12月も半ばを過ぎて、その有効期限も残すところ10日余りになってしまいました。月日が猛スピードで過ぎ去っていく感じがします。今月のカレン…
“ No one is born hating another person because of the color of his skin, or his background , or his religion. People must learn to hate, and if they can learn to hate, they can learn to love, for love comes more naturally to the human hear…
ゆえに第十八願成就の文(もん)には「アラユル衆生、ソノ名号ヲ聞イテ信心歓喜ス」とも示されてあります。名号のいわれの聞こえた時、疑心の闇は晴れて、信心の月はあらわれるのであります。(途中省略) その故に本鈔には ※「仏は正覚成りたまえるかいまだ…
「仏の正覚」と「衆生の往生」とは同時成就であります。 すなわちわれらの往生(おたすけ)は、仏の方より正覚と同時に成就せられてあります。(途中省略) 従って真宗の安心をとる要点は、この成就せられた法が機にあらわれるほかはありません。われわれは…
「タノベバタスカル」六字の法は、正覚の一念に成就したのであって、現在の生においてタノム一念の機が成就せずしてはお助けにはあずからないのであります。ただタノム心もわれとおこるものではありません。たのませてたすける如来の大悲が、機の上にあらわ…
近所の人に誘われて、ある講演会に参加しました。演題は「心と体の健康づくり」。講師は71歳男性で被爆体験語り部、心理カウンセラー、県ユネスコ協会副会長、その他の肩書きを持ち、各地で講演活動をしている人でした。その方は心身一如ということを土台…
2年ほど前に初めて圧力鍋を買った時のことです。取り扱いを間違えると危険というイメージを持っていたので、熱心に使用説明書を読みました。図解つきで丁寧に説明が書かれ、メンテナンスの仕方も詳しく書かれていたのですが、その中でも特にいいなぁと思っ…
数年前の話ですが、まだ在職中のある時、ちょっとした時間の合い間に一人の女の子(高校生)が、「ね、‘ゆず’って知ってる?」と話しかけてきたことがありました。即座に「知ってるよ。香りがとってもよくて、いろんな料理に使われるし、おかげで食欲も増す…
「悪を転じて徳と成す」とは具体的にはどういうことでしょうか。 究極的には、仏陀になり、一切の衆生を救済する身にしていただくわけですが、この穢土に生きている限りは煩悩具足の凡夫であり続けます。しかし、本願を信じ、念仏するようになった者の心には…
今、部屋に掛けてあるカレンダーの今月の言葉は、「大いなるものに生かされて生きるしあわせ」(東井義雄)です。 ‘大いなるもの’に置く全幅の信頼。感じる力強さ。元気の出る言葉です。 大いなるものに生かされて生きるしあわせ Happiness to live by being…
野球といえば、レッドソックスの上原投手、楽天の田中投手が健闘して、それぞれのチームの優勝に貢献しました。両投手は優勝した瞬間、右腕を突き上げ、喜びの雄叫びをあげ、チームメートと抱き合いながら歓喜に酔いしれていました。 私はその姿を見た時少し…
阪急阪神ホテルズ系のレストランでメニューと異なる食材が使われていたことが発覚して、大きな問題となっています。ところがこのホテルだけにとどまらず、各地の別のホテルでも偽装表示が露呈しています。相次ぐ食材偽装に多くの客は「〇〇〇〇よ、お前もか…
極楽に生まれた人たちは、 仏の特徴である三十二の肉体的特相を完全にそなえ、姿形がとても美しく整っていて、この世界には比べるものがありません。(途中省略) また、この国の人たちは、すべて五種類の神通力をそなえ、そのすぐれた働きは推測できないほ…
毎年恒例の3.5組の夫婦一泊旅行が今年も終わりました。本来なら4組の夫婦旅行なのですが、私の夫は数年前に亡くなったので、3組の夫婦と私の3.5組になったわけです。この夫婦どうしの旅行が始まってから約40年。でも夫たちからすれば、彼らの交流はそれ…
法敬坊が蓮如上人に、「上人のお書きになった六字のお名号が、火事にあって焼けたとき、六体の仏となりました。まことに不思議なことでございます」と申しあげました。すると上人は、「それは不思議なことでもない。六字の名号はもともと仏なのだから、その…
秋もたけなわ、草むらにはタデ(イヌタデ)の花も咲いています。タデと言えば「タデ食う虫も好き好き」と言われますように、人の好みは各人さまざまです。この好みに関して、これまで見たり聞いたりしてきた中で、珍しいと思われる趣味について少し考えてみ…
どの命もみな同じ一つの命の中で営まれ、その命を生きているのです。花の命、鳥の命、私の命、それらはそれぞれ別々の個体の形の中にあるにもかかわらず、命というところでは何の変わりもありません。一つに溶け合い、垣根なく通じ合っています。その通じ合…
この前、ある店で造花の仏花を見つけました。ともかくその種の造花は初めてだったので、「発見した」と表現するほうがいいかもしれません。その造花の横の方に立てかけて置かれた紙の札には「枯れない、腐らない、美しい」と書いてありました。「なるほど」…
比叡山の千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)を2度達成した天台宗の僧侶、酒井雄哉(さかいゆうさい)さん(87歳)という人が先日死去したというニュースがありました。この千日回峰行というのは、峰々を千日にわたって巡拝する修行で、記録の残る織田…
21年前に東京―新大阪間に「新幹線のぞみ号」が登場した時の試乗記を書いた鉄道紀行作家の故宮脇俊三氏が、このような感想を書いています。「時速270キロに達した瞬間はスリルを感じたものの、たちまちそれが当然のことのように思えてくる。速さに慣れる…
善導大師は「光触(こうそく)をかぶるものは、心退かず」といい、念仏の行者は、大悲の光明に照らし護られて、浄土に向かって不退転の歩みをつづけさせていただくのだとよろこばれています。 法然聖人が、この経文のこころを、 月かげのいたらぬさとはなけ…
忉利天の場合は、その楽しみは極まりないほどですが、いよいよ寿命が尽きるときには、五つの衰えの姿が現れます。第一は、頭の上の花かざりがしぼみ、第二は、天界の着物が垢やほこりで汚れ、第三は、腋の下から汗が流れ、第四は、両眼がよく見えなくなり、…
この自分というものはこの世に生まれた時にはじめて出現したのではありません。自分はこの世に生まれる前にやはり自分だったのです。自己というものには始めも終わりもありません。仏教とはこの不思議きわまる自己というものの正体の探求なのです。自己とは…
Humans ‘ 95% Likely ’ behind Global Warming In a draft summary of the fifth climate assessment since its creation in 1988, the U.N. Intergovernmental Panel on Climate Change warns that continued greenhouse gas emissions “would cause furthe…
信心をいただくということはお浄土参りの証拠が手に入るということです。疑いようがないものに命のある間に出会うということです。この証拠に出会えない宗教は、真の宗教ではないと私は思います。死なないようにしてくれる方法はありませんかと言う問いに答…
前に私は「おひとりさま」というタイトルでこのブログに書きましたが(2012-12-19)、その時も含めて今も、実際はいつでも阿弥陀さまと一緒なので、気持ちとしてはいつも「おふたりさま」だと思っています。 そこで、「私はいつも阿弥陀さまと一緒」という言…
私は学生時代には仏教が専攻ではありませんでしたが、大学の二年のとき長尾雅人先生の仏教学概論を受講しました。その長尾先生が第一時間目におっしゃったことを今でも鮮明に覚えています。 「君たちは今日から仏教を勉強するのだが、<仏教>という言葉の意…
先日、青森へ行ったことで、長年憧れていた奥入瀬渓流の散策が実現しました。 まず感動したことは、真夏というのに春の雪解けを思わせる水量の豊かさです。渓流の流れ下る様子は、どの場所一つとっても同じ風景は一つとしてありません。大きな岩を包み込み、…