The Primal Vow of Other Power(他力本願)
浄土真宗の教えが誤解される内容の一つが「他力本願」の教えです。“棚からボタ餅”“努力を否定する”“他人のフンドシで相撲をとる”等々です。表現はいろいろありますが、残念なことです。
大谷光真前ご門主は著書の『願いの力』(本願寺出版社)の中で、他力本願について次のように記されています。
『浄土真宗で使われ始めた時は、「他力」と「本願」は同じことであって、私の願いではなくて、阿弥陀さまの願い、迷っている人を助けたいという願いが、阿弥陀さまのはたらきとなって私のところにきているという意味でした。「他力」は「願いの力」で、実はこういう阿弥陀さまによる救いに遇うということは、それだけ私が深刻ないのちの課題を抱えているからだと考えたわけです』
【 『 「拝読 浄土真宗のみ教え」の味わい 』 藤井邦麿 本願寺出版社 】
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他力本願とは「阿弥陀仏の本願。また衆生がそれに頼って成仏を願うこと」(『広辞苑』)です。決して「もっぱら他人の力をあてにすることではありません」
また、他力とは阿弥陀仏の本願力のみを指すことに留意しなければなりません。( We must also pay attention to that ‘Other Power’ means only the power of the Primal Vow.)