真宗と浄土宗の教えの違い
まず前提として、祖師親鸞聖人にとっては、法然上人が説かれた教え(浄土宗)が、そのまま浄土真宗であったことは、親鸞聖人の残された言葉から明確である。
しかし、現在の浄土宗と浄土真宗との間に種々の相違点が見られることも事実である。例えば増上寺にお参りすれば、境内でお守りが売られ、ご祈願が行われている。
一方、浄土真宗の寺院にはお守りもご祈祷もない。念仏による往生を説くことは両者に共通しているが、煩悩に満ちた私たちが自力で作り出すものすべてが真実でなく、往生には一切不要であるとするところに、浄土真宗の特質がある。
だから、完全な救いがすでに準備されているのであり、私たちから何かを願う必要がないと考えるのである。
【 『ここがわからん 浄土真宗 』 大法輪閣編集部 [ 編 ] 】
この本によりますと、本願寺は戦国時代に織田信長と戦いました。現在, 東、西二つの本願寺に分立していますが、ここに落ち着くまでには、江戸時代の徳川家康等の影響も受けているという長年の歴史上の背景があります。
また、「両派は、分立後の歴史上の中で次第に違い(「なもあみだぶつ」「なむあみだぶつ」と念仏の音が違う、蓮如上人の手紙の呼び名が「ご文章(ぶんしょう)」「御文(おふみ)」と違う、「往生」を死ぬ前に使用するかどうか等)を生むが,教義については一致する面が圧倒的に多い」とも書かれています。
「教義については一致する面が圧倒的に多い」ことに、ほっとします。( I feel a relief
that the Shin Buddhism and the Jodo Buddhism have each other overwhelmingly
many sides agreeable with Buddhist doctrines. )