駄目な人間こそ正客(The Very Useless Fellow Is a True Visitor)
法敬坊に、ある人が、「あなたさまの教えをいただいてまいりましたが、いつも油断して、お聞きしたことが身につかないのが情けなくてたまりません」と、ふだん思っていることを打ち明けられた。すると法敬坊は、「そんなことを言ってはいけませんよ。それでは教えに背くことになります。教えには、「いつも油断し、教えに背を向けているような者をこそたすけよう」と、説かれているではありませんか」と教えられたと言われている。
【 現代語訳 『 蓮如上人御一代記聞書 』 高松信英 法蔵館 】
教えには、『いつも油断し、教えに背を向けているような者をこそ助けよう』と真剣に説かれ、また、だめな人間こそ正客である旨、説かれています。