Execution(死刑)
先日、ある死刑囚の死刑が執行されたというニュースがありました。また、死刑執行に関しては弁護士団体が反対していて、最近「死刑廃止宣言」を出したことも報じられています。
ところで、蓮如上人の死刑に対する思いは『御一代記聞書(現代語版)』(二三九)の中で次のように書かれています。「蓮如上人は、どのような罪を犯したものであっても、あわれみ不憫(ふびん)にお思いになりました。重罪人だからといって、その人を死刑にしたりすることがあると、とりわけ悲しんで、『命さえあれば、心をあらためることもあるだろうに』と仰せになるのでした。ご自身で破門にされたものであっても、心さえあらためれば、すぐにお許しになったのです」
生まれ難い人間に生まれたことを思えば、命の大切さはなお一層強く感じられます。この命で何をするか、命に使命があるとすれば、阿弥陀如来の本願を聞くこと、そして浄土に生まれる身になることだと言えるでしょう。「命さえあれば、心をあらためることもあるだろうに」との蓮如上人のお言葉が、重く、重く響きます。
また、諺にも、「命あっての物種( “Where there is life, there is hope.” )」ともありますように、何事も命あっての上のこと。死んだらおしまいです。死刑は廃止すべきだと思います。