急げ! 急げ! ( Hurry Up! Hurry Up! )
蓮如上人は、「今日という日はないものと思いなさい」と仰せになりました。上人は、どのようなことでも急いでおかたづけになり、長々と時間をかけることをおきらいになりました。そして、仏法を聞く身となった上は、明日のことも今日するように、急ぐことをおほめになったのです。 [『蓮如上人御一代記聞書』(一〇三)]
「明日ありと思う心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは」この歌は親鸞聖人が9歳で出家される時、高僧の慈鎮和尚から「今日はもう遅いから、明日得度の式を挙げましょう」と、言われた時に返答された歌だと言われます。この歌からは、世の無常を強く感じます。
しかし、蓮如上人の「今日という日はないものと思いなさい( You must think that
you never have the day of today. )」という言葉からは、更なるインパクトを感じます。今日という日は、誰もが無常の風に誘われる日である可能性は十分にあり、無常の風は明日までさえ、待ってくれないのですから。上人の「急ぎなさい」と言われる気持ちが心に響いてきます。