お慈悲のままに

日々、思ったことを綴っていきます~(ちょっと英語もまじえて)。私の趣味は‘英語を楽しむこと’です。その一環として少し英語を取り入れることにしました。

Flowers Blooming in the Chest( 胸に咲く花)

  「『安心決定鈔』に、<Amida Buddha's great compassion has always

filled the chests of sentient beings who have continuously sunken down in the
samsaric world.><弥陀の大悲が、迷いの世界につねに沈んでいる衆生の胸のうちに満ちあふれている>とある言葉がどうも納得できません」と、福田寺の蒴俊が申しあげたところ、蓮如上人は、「仏の清らかな心を蓮の花とすれば、その花は衆生の腹の中でというより胸で咲くといったほうがぴったりするだろう。同じ『安心決定鈔』には、<The sentient beings of all the worlds are filled up in their bodies and in the
bottom of their minds with the virtues of the Buddha's body and mind.><弥陀の身と心の功徳が、あらゆる世界の衆生の身のうち、心の底にまでいっぱいに入ってくださる>とも述べられている。だから、大悲の本願を疑いなく信じて受け取った衆生の心を指して、胸といわれたのである」と仰せになりました。このお言葉を聞いて蒴俊はじめ一同は、ありがたいことだと喜んだのでありました。
               『蓮如上人御一代記聞書(現代語版)』


 蓮如上人は、「仏の清らかな心を蓮の花とすれば」と、仏心を蓮の花に例えておられます。信心を得た人の胸には、煩悩に染まることのない、清純な蓮の花が咲くということ。蒴俊はじめ一同がありがたいことだと喜んだ気持ちが、よくよく察せられます。また正信偈には、信心を得た人を分陀利華、即ち白蓮華のような人だ、と仏さま方が褒め称えておられることが書かれています。仏心を具現すれば蓮の花のようだと教えていただき、それが胸の中いっぱいに咲いているということ。真実信心というものを、より具体的に実感できるから有り難いです。