Performance of Religious Practice(修行)
比叡山の千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)を2度達成した天台宗の僧侶、酒井雄哉(さかいゆうさい)さん(87歳)という人が先日死去したというニュースがありました。この千日回峰行というのは、峰々を千日にわたって巡拝する修行で、記録の残る織田信長の比叡山焼き打ち後、2度の回峰行を達成したのは3人しかなく、その歩行距離は地球一周分(約4万キロ)にもなるといわれます。
ところで、親鸞聖人は20年間も比叡山にこもり、天台の教えに従い厳しい修行を敢行されました。しかし、とても覚りは得られないと知らされ山を下り、法然上人のお導きにより、浄土仏教の教えによって阿弥陀仏の救いに遇われました。そして後に浄土真宗を開かれたことは周知の事実です。
私はかつて、ある著名な浄土真宗の布教使に、「天台宗の人たちのことをどう思いますか」と尋ねたことがあります。その人からはただ一言、「かわいそうだね」という返事が返ってきたのですが、妙を得た回答だと思いました。
浄土真宗では、阿弥陀仏の本願によってのみ私たちは救われると教えています。私は改めてその本願を明らかにされた親鸞聖人のご恩を思うと同時に、仏教に対する情熱をこれほどまでに持っていた酒井さんが、真宗との御縁がなかったことをとても残念に思います。
My impressions:
Yusai Sakai, a bonze of the Tendai sect, died the other day. He attained twice ascetic
practices called ‘a thousand days practice of traveling mountain ridges’. Despite the
hardest practice one cannot obtain enlightenment through it in this last dharma-age,
which Buddhism clearly teaches.
How I wish Mr. Sakai who was so enthusiastically involved in Buddhism could have
had a relationship with Shin Buddhism.