『明日をひらく「一期一話」』(5)
生きる(5)
現今の日本の平均寿命は80歳にまで延びています。しかし、人の寿命は一人ひとり違うことに気づかなければなりません。親鸞聖人の御和讃に次のようにあります。
「本願力にあひぬれば むなしくすぐるひとぞなき
功徳の宝海みちみちて 煩悩の濁水へだてなし」
ただ長生きしたから大往生ではありません。いかに悔いのない人生を、お念仏の人生を歩んだかによってお浄土参り正定衆(しょうじょうじゅ)という位が決まるのであります。 (P.71)(富山市長念寺住職 志田常無)
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大往生とはどういうことでしょうか。ここに書かれていますように、ただ長生きしたからといって大往生ではありません。
因みに、「大往生」の意味を辞書(広辞苑)には「安らかに死ぬこと、少しの苦しみもない往生。また、立派な往生」とあります。このような往生を遂げるためには、著者も言及されていますように、
阿弥陀仏の本願力にあって、念仏を唱える(悔いなき)身になることが肝要です。
( The vital matter is you are enlightened by Amida’s Primal Vow and that you come
to intone the Name. )