The Call of the Tathagata(如来のよび声)
阿弥陀如来は、すべての者を救いたいと願われ、南無阿弥陀仏の名号を完成された。名号は、如来の智慧と慈悲を円(まど)かに具えた、救いのはたらきそのものである。
親鸞聖人はこの如来の名号を、
本願召喚の勅命なり
と仰せになる。
南無阿弥陀仏は、「必ず救う、われにまかせよ」との阿弥陀如来のよび声である。
如来は、偽りと真実の見分けもつかない凡夫を哀れみ、名号による救いを選び取られた。如来のみ名は、遍く世界に響きわたり、この真実の救いにまかせよと、よび続けておられる。
そのよび声は、私の称える南無阿弥陀仏の念仏となって、今ここに至りとどいている。念仏の声を通して、如来の大悲のよび声を聞かせていただく。
【 『拝読 浄土真宗のみ教え』 編集委員会 本願寺出版社 】
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「本願召喚の勅命」とは、「衆生に、帰命せよと命じる如来のよび声」(『浄土真宗聖典』p.170)です。「そのよび声は、私の称える南無阿弥陀仏の念仏となって、今ここに至りとどいている」のです。この証しは、浅原才市さんの言う「名号私に当たって南無阿弥陀仏」」の言葉からも明らかです。
The Name of the Tathagata is the command of the Primal Vow calling to and
summoning us.(如来の名号は本願召喚の勅命なり)