命は仏様からの「頂き物」( Life Is ‘a Gift’ from the Buddha )
「真宗では、私たちの命は仏さまからの「頂き物」であると言われます( It is said in Shin Buddhism that each life of us is ‘a gift’ from Amida Buddha )」。聞法当初は、なぜ、そのように言われるのかわかりませんでした。命というものは、とにかく、一番大切なものだから、そのように言われるのだろうかと思ったりもしていました。
しかし、教えを聞いて、信心決定した人、つまり、信後の人は阿弥陀さまから、仏の命を与えられるのですから、命は仏さまからの頂き物であることは明らかです。でも、信前の人はどうでしょう。いまだ、仏さまの命は与えられていないと考えられるからです。
ところが、この疑問は『涅槃経』に説かれている「一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう)」という言葉により解消しました。何故なら「生きとし生けるものには、すべて生まれながらにして、仏となる種(仏性)がある」(『浄土真宗聖典』)からです。
つまるところ、私たちは生まれながらにして仏性(仏になる可能性)を有している(与えられている)のであり、阿弥陀仏の本願を聞くことによって与えられる信心(=仏性)ですので、私たちの命は、仏さまからの「頂き物」、と言えるからです。