この世との縁がなくなれば、命も終わる ( When We Are through with Relations to this World, Our Lives End, too )
なごりおしくおもへども、娑婆の縁尽きて、ちからなくしておはるときに、かの土へはまいるべきなり(歎異抄)
この言葉は120ページに続く一節です。「この世は捨てがたく、浄土に心惹かれない」と述べた後、「どんなに名残惜しくても、この世との縁が尽きればどうすることもできず命も終わり、浄土に往くことになる」と続けます。ここで親鸞は、どれほどこの世にしがみついても、やがて往生する日がやってくることを説いています。大切なのは、この世との縁がある間、どのように生きるのかです。
この世との縁がなくなれば、誰でも死を迎えます。私たちがそれをコントロールすることなどできません。ですから、日々を精一杯に過ごすこと。それにより今生かされていることへの感謝の気持ちも湧いてくるものです。
【 『 くり返し読みたい 親鸞 』 監修;釈 徹宗 リベラル社 】
「この世との縁がなくなれば、命も終わる」のですから「日々を精一杯に過ごすこと」が大切だと言われます。
実際に実行するとなれば、なかなか大変ですが、心掛ければならないことだと思います。この世との縁がある間の生き方が提示されているのですから。