自力の心を捨てなければ、往生できない (One Cannot Birth in the Pure Land, If They Do not Throw Away the Mind of Self-power)
日ごろのこころにては往生かなふべからず(歎異抄)
『歎異抄』を執筆した唯円は、当時広まっていた「罪を犯すたびに懺悔し、回心しなければ浄土へ往生できない」という教えを批判し、回心というものは生涯にたった一度だけだと述べました。その「一度」とは、信心が定まったときのこと。他力の教えを知らなかった人が、日ごろ(これまで)の考えでは往生できないと知り、自力の心を捨てて、阿弥陀さまのはからいにお任せすることこそ回心だというのです。
阿弥陀さまは善も悪もなく、信心の定まった人をすべて救ってくださいます。自分の煩悩を何とか消そうとあがくよりも、今、ここにあるご縁に感謝しながら心穏やかに過ごしてみてはいかがでしょうか。
【 『 くり返し読みたい 親鸞 』 監修;釈 徹宗 リベラル社 】
唯円は、回心(邪心を改めて仏の正道に帰依すること)とは生涯にただ一度だけあることだと述べ、自力の心を捨てて、阿弥陀さまのはからいにお任せすることが回心だと教えています。
自力を捨て、他力にお任せすることが求められています ( We are asked to throw away the self-power and leave Other Power )。