お慈悲のままに

日々、思ったことを綴っていきます~(ちょっと英語もまじえて)。私の趣味は‘英語を楽しむこと’です。その一環として少し英語を取り入れることにしました。

The Moon in the Rain?(雨降りお月さん?)

 今月上旬のある日、長い夜もすでに開けた朝6時半ごろのことです。その日は、家の中にいても、外はどうも小雨が降っているような気配が感じられました。でもカーテンを開けると、目に飛び込んできたのは月だったのです。一瞬「えっ」と思いました。間違いなく、こちらは小雨が降っているのに、少し離れた空には月が出ていたのです。よく見ると、月の周りのほんのわずかな雲間だけ青空が見えていて、後は薄い灰色の雲が広がっていました。月と小雨の不思議なコラボレーションに心が高揚し、急いで外に出てみました。小雨の中で傘をさしてずっと月を見ていたかったのですが、残念なことに5分もたたないうちに、月は雲の陰に隠れてしまったのです。後は、それっきりでした。              


 ところで、胸が高鳴った訳は、童謡にある「雨降りお月さん」という歌を思い出したからです。念のため、その歌詞は「雨降りお月さん雲の陰 お嫁にゆくときゃ誰とゆく 一人でからかささしてゆく…….. 」というものですが、私の見た小雨と月のコラボのような状況下での嫁入りの様子を歌ったものなのだろうか、このような状況をさして「雨降りお月さん」というのだろうか、と思ったからでした。でも、調べてみますと実際はそうではなく、想像上の歌のようなのです。                              


 少し残念な気がしますが、あの日私が遭遇したような状況によく似た現象は、気象上起こり得るものではないかと思います。と言いますのは、例えば冬、少し離れた空は青空なのに、頭上からはちらちら雪が舞うことがあったり、また、こちらは時雨(しぐ)れているのに、向こうの空は晴れているようなことがよくあるからです。すなわち、複雑な気象条件が織りなすものではないかと考えられます。                        


 ともかく、生まれてこの方、「小雨と月のコラボ」なる現象を初めて見たのです。今振り返って思うのは、もしあの時、あの月を見るのが5分ほど遅れていたら、生涯見ることはできなかったかもしれないということです。危ないところでした。あの月が見える気象条件、私の側のあの時の条件等、いろいろの条件(縁)が重なり合った結果、見られたのだといえるでしょう。大げさかもしれませんが、千歳一隅のチャンスだったとしか思えないのです。


 つまり私は、またとない縁に恵まれたのでした。神秘的で、情緒ある「小雨と月のコラボ」との巡り合わせに、私たちは縁起の世界に生きていることを再確認したような思いです。
(That is to say, I was blessed with a golden opportunity. I was convinced again
that we live in the world of relations by the stroke of mysterious emotional col-
laboration between a drizzling rain and the moon. )