Couse and Effect(因果)②
前回の「因果」に引き続き、因果に関する世界の諺を少し集めてみました。[ ] 内は日本における表現です。
*蒔いた種は刈り取らなければならない。[蒔かぬ種は生えぬ] (西洋)
As you sow, so shall you reap.
*収穫は種を蒔いたあとに来る。[蒔かぬ種は生えぬ] (西洋)
Harvest follows seedtime.
*卵を割らずにオムレツを作ることはできない。[蒔かぬ種は生えぬ] (西洋)
You cannot make an omelet without breaking eggs.
以上3つの意味;
「原因がなければ結果はないこと」
*捕まえに行った者が自分自身捕まえられる。[ミイラとりがミイラになる](西洋)
We who went to catch are ourselves caught.
意味;
「人を連れ戻しに出かけた者がそのまま帰ってこなくなる。転じて、相手を説得するはずが、逆に相手に説得されてしまう」
*犬を可愛がって洋服をよごされる。[飼い犬に手をかまれる] (イギリス)
Caress your dog and he will spoil your clothes.
意味;
「恩顧を与えた者から、思いがけず害を受ける」
*ダイヤモンドを切るのはダイヤモンドだ。[毒をもって毒を制す] (イギリス)
Diamond cuts diamond.
意味;
「Poison quells poison.(毒をもって毒を制す)ということで、悪事をおさえるのに悪事をもってすること。すなわち、悪いものを良くするのに、同じく悪いものを利用して好転させようとすること」
*呪いはひな鳥のようにねぐらに帰る。[人を呪わば穴二つ] (イギリス)
Curses like chickens, come home to roost.
意味;「呪いはひよこがねぐらに帰るように、わが身に返るものだ」
*人のために穴を掘る者は自分が落ちる。[人を呪わば穴二つ] (ドイツ)
He who digs a pit for others fall into it himself.
意味;
「‘穴’は墓穴のこと。他人を呪い殺せば自分も相手の恨みの報いを受けて呪い殺される。だから、相手を埋めるためと、自分を埋めるための二つの墓穴が必要になる」
*策略には策略。[目には目 歯には歯] (フランス)
Cunning against conning.
意味;
「An eye for an eye, and a tooth for a tooth.(目には目 歯には歯)ということで、害を加えられたら、やられたのと同等の報復をすること」
*泥棒をして泥棒を捕まえさせよ。[蛇(じゃ)の道は蛇(へび)] (ラテン)
Let a thief catch a thief.
意味;
「蛇が通る道は仲間の蛇にはよくわかるの意から、同類の者にとって、同じ仲間のことなら何でもすぐにわかるということ」
※上記の諺はほんの数例ですが、表現は違いますが日本にもあるものです。政治も文化も環境も異なる国々で、表現の仕方が違うだけで内容は同じ諺が使われていることに、ちょっと驚きます。でも世界広しといえど、同じ人間、思いや考え方に変わりはないのは当然かもしれません。