お慈悲のままに

日々、思ったことを綴っていきます~(ちょっと英語もまじえて)。私の趣味は‘英語を楽しむこと’です。その一環として少し英語を取り入れることにしました。

寄り添う ( Standing Close ) 

 

 困った人がいれば気にかけて同情することは、無関心より人間として好ましいと言えます。                                       

 しかし、自分自身は安全圏に身を置きながら、「可哀想だな」と上から目線で被災者に同情の目を向けるのは、同情されたほうからは、「勝手に涙を流してくれてもうれしくない」と必ずしも好意的に受け止めてくれないばかりか、むしろ反発さえ招きかねません。   

 自分では相手に寄り添ったつもりであっても。安全圏にいるかぎりは、家を失い、家族を失った被災者と同じ立場にはなりえないと自覚しておく必要があります。        

 もし、同じ立場になったなどと思ったとしたら、それこそ思い違いでしかなく、かえって相手を傷つけるだけです。                             

 相手と同じ立場にはなかなか立てないと自覚しつつも、なんとか立とうと努力する。  

 そこから出てくる態度は、たとえ限界があるにしても、同情よりは一歩進んだ「寄り添い」になるのではないでしょうか。                           

      【 『人生は価値ある一瞬(ひととき)』 大谷光真  】         

 

 今年も多くの人が台風や豪雨で被災しました。その状況を見て、大変だろうなと、お気の毒に思いました。でもその大変さは、どんなに想像をめぐらしても、実地に体験した人の心の域には及びません。大谷師が言われるように、                   

 「できるだけ相手と同じ立場に立とうとする努力が大切です。( It is important to make an effort as much as we can in order to be at the same situation as the others. )」。

 「寄り添う」の意味を今一度深く考えさせられました。