お慈悲のままに

日々、思ったことを綴っていきます~(ちょっと英語もまじえて)。私の趣味は‘英語を楽しむこと’です。その一環として少し英語を取り入れることにしました。

2016-01-01から1年間の記事一覧

The Saying of the Name Only(専修念仏)

念仏したら人生が幸せになるとか、人生がもっと豊かになる、そんな功利主義は本当の念仏ではありません。念仏以外に凡夫の生きる道はないんだというのです。お念仏したら人間もよくなってくるし、社会の中でもうまくやってゆけるのだろう。そんなふうに念仏…

An Encounter with Mountain Lilies(ささゆりとの出会い)

その花は、いつも行く公園の木立の茂みに咲いていました。先日、大好きなささゆりを偶然見つけたのです。心が弾みました。もう5年も通っているのに気づかなかったのですから… 。幼い頃、祖父の山で見た群生するささゆりの光景が一気に蘇ってきました。ほんの…

Birds Drawing My Interest(興味を引かれる鳥)(2)

夜が白々と明ける頃、カン高い鳥の鳴き声が聞こえてくることがあります。雉(きじ)です。まず、雉の特徴として挙げられるのは、雄の雉の美麗ともいえる姿です。雌より一回り体が大きく、真っ赤な赤い顔に、体全体が暗緑色の光沢のある羽で覆われていて、は…

Birds Drawing My Interest(興味を引かれる鳥)(1)

ここ数日のうちに、西の方からどんどん梅雨入りが始まっています。そして、いつも行く公園では、初夏の到来を告げるカッコウの鳴き声が聞こえるようになりました。そのきれいな声は、梅雨空のうっとうしさを晴らす一服の清涼剤です。 ところで、広辞苑により…

Speed(スピード)

6月に入り、もう6月?と、月日の流れの速さに驚きます。速く感じるのは、自身が年を取ったせいもあるでしょうが、今の情報の時代と言われる、私たちを取り巻く環境のせいでもあるでしょう。世界のどこかで起こった一つの事件が、瞬時に伝わる時代です。多く…

The Frog’s Cradle(蛙のゆりかご)

先日の朝、8時頃、近所のNさんが私を呼びに来られました。「めずらしい物があるから見に来て」と。急いで行くと、Nさん宅の玄関先に咲いているピンクの大輪のバラの花の真ん中に、なんと、黄緑色の小さな蛙がちょこんと身をひそめているではありませんか。ピ…

The Season for Mosquitos(蚊の季節)

五月も下旬、ここしばらく温かいというより、むしろ暑いくらいですが、気持ちの良い好天が続いています。野も山もすっかり緑に覆われ、小鳥たちも楽しげにさえずっています。 こうした中、友達のTさんに「行ってみない?」と誘われて、Tさんの友達のMさんの…

Our Parents and Brothers and Sisters in Transmigration(世々生々の父母兄弟)

「親鸞は父母の孝養のためとて、一返にても念仏申したること、いまだ候はず」(As for me, Shinran, I have never said the nembutsu even once for the repose of my departed father and mother.) …………………………………………………………………. 私はこれまで自分の父母の孝養…

Sakyamuni Buddha(お釈迦様)

この念仏の歴史の一番最初は、歴史を超越した弥陀の本願です。しかし、この超歴史的な阿弥陀様は歴史の中に入ってこられたのです。お釈迦様のお説法を通して入ってこられた。だから、お釈迦様は仏様の仲間であると同時にわれわれの人間のなかまでもあられる…

The Life in Saha World(娑婆の命)

この世界は死ぬまで娑婆ですけれど、如来様のお陰によってその娑婆そのものの見方が変わるんです。今まで娑婆とは死ぬことしかないつまらない所だと思っておった。あるいは、娑婆がすべてだと思っていた。ところがそうじゃなくて、この娑婆において初めて、…

Disabled Cars(故障車)

私の家の近所に、事故などで傷ついた車を一時保管しておく置き場があります。そこは私もよく通る道路の横にあるのですが、気づいてから数年来、故障車は入れ替わりたち替わり、絶えず数台から十数台駐車し、ゼロになったことはありません。 前面部、あるいは…

An Inappropriate Popular Name(不適切な呼び名)

最近、テレビドラマで私が好みとしているのは、ストーリーがテキパキと展開し、ハラハラ感を持ちながら楽しめる‘ミステリードラマ’です。特にミステリー物には、殺人事件をテーマにしたものがたくさんあります。 殺人事件には死人がつきものですが、この点で…

Birth-and-Death Transmigration(生死輪廻)

人生を常識的に考えている人は、死んだら何も無くなると思っているでしょうが、仏さまに聞きますと、死んでもまた生死なんですね。簡単に死ねたらいいですが、死ねないのです。また生死の世界に生まれて、また死ぬのは嫌だと思って生きなくてはならないので…

『明日をひらく「一期一話」』(8)

(3)おしえ 実家の母が病床の中、生気を失った顔で「さみしい」と言った。その時の声が今も耳の底に残っています。その時は傲慢(ごうまん)にも「死を前にして困ったことをいうなあ」と思いました。しかし、その声は私に「そんな生き方では、最後はさみし…

Karmic Relations(宿縁)

今は花の季節、桜前線がどんどん北の方へ進んでいます。私の日課のウォーキングは、冬の終わりとともに日中から早朝になり、本来の朝の散歩の感覚が戻ってきました。 ちょうど一週間ほど前の3月の末、公園へウォーキングに出かけた時のことです。その日は快…

『明日をひらく「一期一話」』(7)

おしえ(2) 大無量寿経に「小慾知足(しょうよくちそく)」という言葉があります。人間は、貪欲な動物でありまして、欲しいものは何でも欲しがります。他の動物は、腹が満たされていれば、どんなおいしい獲物がありましても獲ろうとはしません。 私の家に「…

A Wise Person and a Fool(知者と愚者)

つい先頃、人工知能と世界トップ級プロ棋士との囲碁対局で、人工知能が4勝1敗で勝利したとのニュースがありました。人工知能が人間の知能に勝ったという結果は世界に衝撃を与える出来事でした。とかく世間では、知識、知能を持つ人は「ものを知る」人、知者…

『明日をひらく「一期一話」』(6)

おしえ(1) 坊主への罵声を集めました。「乞食坊主」「葬式坊主」「坊主丸儲け」。でもよく吟味すると尊い言葉です。まず「乞食坊主」ですが、釈尊はお弟子とともに毎朝町に出て、食糧の喜捨を受けられました。それは人々に布施の徳を積ませるためで、自身…

A Selection of a Buddhist Monk(お坊さん選び)

北陸出身の俳優、西村雅彦さんが、朝日新聞のコラム欄に約20年前に亡くなられたお父さんを偲ぶ文を書いておられました。お父さんは心臓病を患っておられたそうですが、あまりにも突然の死だったので、本人もお母さんも非常に戸惑い、悲しまれた様子が強く伝…

The Meaning of ‘Play’(「遊ぶ」の意味)

親鸞聖人は、「還相回向」について「正信偈」に、「遊煩悩林現神通 入生死園示応化(煩悩の林に遊んで神通を現じ、生死の園に入りて応化を示す)」と書かれています。この部分を蓮如上人は『正信偈大意』の中で、「これは、還相回向のこころなり。弥陀の浄土…

Light (光明)

冬の終わりから春先にかけては、「光」が季節の中で最も敏感に感じられるように思います。じっと冬の寒さに耐えた後の春の光には、清らかな輝きと温かみがあります。 ここから、すぐに結びつくものは阿弥陀さまの「光明」です。この光明について、『浄土真宗…

Warm Light(温かい光)

ここしばらく、三寒四温を地で行く天候が続いているようです。先日は最高気温が3度、薄暗い曇天の空から粉雪が舞い散る寒い日だったのに、明くる日は快晴、気温もぐんと上がり、日の光がさんさんと注ぎ、青空が広がりました。温かい光に誘われるように、公園…

『明日をひらく「一期一話」』(5)

生きる(5) 現今の日本の平均寿命は80歳にまで延びています。しかし、人の寿命は一人ひとり違うことに気づかなければなりません。親鸞聖人の御和讃に次のようにあります。 「本願力にあひぬれば むなしくすぐるひとぞなき 功徳の宝海みちみちて 煩悩の濁水…

『明日をひらく「一期一話」』(4)

生きる(4) 病を得て苦しむ人、老いを悲しむ人、まさに死を迎えんとする人。こうした肉親の危機に、大切な人であるほど何とか楽にしてあげたいと思うのは人として当然の心理でしょう。 しかしながら仏説無量寿経巻下には、「身、自らこれを受くるに、有(た…

Being Believed in(信じられている)

私たちが生きていく上で、人と人との信頼関係が築かれなかったら、社会生活は成り立ちません。私が他人(ひと)を信じられるか、そして私も信じてもらえるか、人と人との相互関係がとても大切になってきます。そして、相手を信じることができ、私も信じても…

The Importance of Shinjin(信心の大切さ)

恒例の、親鸞聖人の遺徳を偲ぶ「御正忌報恩講」(期日:1月9日〜1月16日、処:西本願寺)が行われ、幸いネット中継により、数名の講師方の説法を聞かせて頂きました。 その中の1人、淺田恵真師の、「安心を頂く大切さ」についての話の中で、特に印象に残った…

Our Viewpoint of a Funeral(葬式に対する考え方)

先日、世界的に有名な英国のロック歌手、デビッド・ボウイさん(69歳)が死去したとのニュースがありました。残念ながら、ロックミュージックに関心が無く、ボウイさんという人物も知らなかった私ですが、少なからず驚いたことは、ボウイさんの葬式に対する…

『明日をひらく「一期一話」』(3)

生きる(3) 「人身受け難し今すでに受く。仏法聞き難し今すでに聞く」この法句は仏の教えをいただく者の喜びであります。 私共がこの世に生まれるまでには35億年もの間いろいろな世界を虫になったり鳥になったりして闇の中をさまよってきたのです。 釈尊は…

Being Full of Namu-amida-butsu(南無阿弥陀仏がいっぱい)

今年もらったある方からの年賀状に、次のように書かれていました。 「『 説我得仏 十方世界 無量諸仏 不悉咨嗟 称我名者 不取正覚(第十七願) 十方世界は、南無阿弥陀仏で満ちあふれています』」 これは、大峯顯師の(ある時の)説法の内容だそうです。 第…

Celebrating the New Year(新年を迎えて)

新年を迎えると、やはり清々しい気持ちになります。そして、次の歌が更にその気持ちを高めてくれるのです。 一輪の花をかざして今日もまた 浄土へ帰る旅をつづけん(甲斐和里子) (Today too, with the Name in my bosom, I will continue my journey to the…